副業に医療翻訳をおすすめする理由

医療翻訳

副業として翻訳をやりたいと思ってはいるけれど、どのジャンルにしたらいいのか悩んでいませんか?
翻訳ジャンルには、大きく分けて次の3つがあります。

ビジネス翻訳
映像翻訳
出版翻訳

実は、副業として翻訳をするなら、ビジネス翻訳、特に医療翻訳が一番確実に収入を得ることができます。なぜなら、需要が安定しているからです。

この記事では、副業として翻訳を始めたいもののどのジャンルにしようか悩んでいる人に、ビジネス翻訳の中でも、特に医療翻訳をおすすめする理由をお話します。

この記事を読むと、いくつかの翻訳ジャンルの中から医療翻訳を選ぶべき理由がわかるようになります。それでは、詳しく解説していきます。

 翻訳工房ステラ
翻訳工房ステラ

本業は、米国医療機器メーカーで働く医療翻訳者。副業は18年目になりました。英語で副業したい人にわかりやすく解説します。

医療翻訳とは

医療翻訳とは医学や薬学など、医療に関する翻訳のことをいい、大きく分けて次の4つの分野を扱います。

医薬品
医療機器
学術系
その他(上記3つ以外の医療関連)

医薬品

引用:治験ジャパン

製薬会社が開発・販売している医薬品に関する文書を翻訳します。

治験や承認申請に関わる各種書類、添付文書、取扱説明書をはじめ、市販後の副作用報告など、医薬品に関わるすべての文書になります。

特に治験や副作用報告は、期限もあるなかで大量の報告書を翻訳する必要があり、需要が多くなっています。

医療機器

医療機器を開発・販売する際に必要な研究報告、各種申請書類やマニュアルなどを翻訳します。

また、輸出入の際に必要な各種申請書類、税関手続きに関する書類、製品カタログなどもあります。

近年、医療機器は海外からの輸入が増えているため、将来性のある分野です。

学術系

医学論文や国際学会のプレゼン資料、医療ジャーナルなどを翻訳します。

これらの成果物を読むのは医師、看護師、薬剤師など現場で働く専門家であるため、非常に高い知識と能力が必要とされる分野です。

実際には理系大学卒、理系大学院卒などの専門的なバックグラウンドが求められる場合が多くあります。

その他(上記3つ以外の医療関連)

医薬部外品や薬用化粧品など、上記3つ以外の医療関連すべての文書を翻訳します。

製薬会社内のビジネス文書などもありますが、近年はこうしたビジネス文書などは、AI翻訳を導入して対応している会社も多くなっています。

豆知識

医薬部外品
“医薬品と化粧品の中間的な分類で、人体に対する作用の緩やかなもので機械器具でないもの”
薬用化粧品
“薬用効果(予防等)をもつと謳われる化粧品類似の製品で、日本の法律で医薬部外品にあたるもの” 
(引用:Wikipedia)

医療翻訳の最大の魅力は、需要が安定していること

医療翻訳は需要が多いジャンル

引用:DHC、イカロス出版

ビジネス翻訳は出版翻訳や映像翻訳よりも需要が多く、ビジネス翻訳の中でも医療翻訳は需要が多いジャンルとなっています。

なぜ需要が多いかというと、人が生きていく上で欠くことができない分野であり、世の中の景気に左右されない分野だからです。

副業として翻訳をするには、常時仕事がこないと収入にならないので、需要が多いかどうかというのは重要なポイントになります。

医療翻訳のこれから

AI翻訳との共存

最近の機械翻訳は、 AI翻訳と言われるほど精度が向上しています。

しかし、いくらAI翻訳を利用しても絶対的に正確なわけでもなく、個々の仕様対応にはならないため、最終的には人が確認と修正をするポスト・エディティング(PE)を行っています。

特に医療翻訳は需要が多いため、AI翻訳+PEよりも、最初から人の手で翻訳する方が正確で早い場合もあります。

今後、AI翻訳の利用はますます増えると予想されていますが、医療翻訳は生命に関わる内容で間違いが許されないため、最終的には正しくPEを行える優秀な翻訳者が不可欠となります。

コロナとともに

2020年3月に緊急事態宣言が出て以来、コロナは収束しそうでしない状態が続いています。

そんななか医療翻訳の需要はどう変化したかというと、企業は経費削減のためAI翻訳を導入し外注を減らすようになっています。

そのため、外注する際にはより優秀な翻訳者を厳選して依頼するようになりました。

まだまだ続きそうなコロナ。どんな状況でも依頼されるような専門的な知識と技術を日々習得すべく、勉強し続けることが大切です。

医療翻訳で独立する

副業で真面目に医療翻訳の経験を積んだら、それは財産になります。

本業が定年を迎えたら、副業の収入が本業をはるかに上回ったら、万が一会社から早期退職を打診されたら、それまでの経験をもとに独立を考えてみることも可能です。

最初から独立することを考えてプランを立てるのもいいですね。

財産として積み上げられる仕事として、専門性が高く、需要が安定しており、自分を成長させられる副業として、ぜひ医療翻訳の世界へ。

未経験から医療翻訳を始めよう!

副業をやるなら医療翻訳をおすすめする理由を解説してきましたが、いかがでしたか?

医療翻訳をおすすめする理由は、次の通りです。

需要が多いジャンル
景気に左右されない
AI翻訳だけでは成り立たない
独立にぴったり

これらの理由から、副業として翻訳をやるなら医療翻訳をおすすめします。

まずは、高い語学力が必要です。最近は、英語だけでなく中国語の需要も高まっているので、中国語でアプローチするのもいいでしょう。