
英語学習を続けていると、ふと「最近、伸びてる実感がないなぁ…」と感じることはありませんか?単語帳も何冊も覚えたし、リスニングも毎日やってる。でも、話せない。書けない。読めない。そんな“停滞期”は、誰にでも訪れるものです。
この記事では、英語4技能(読む・書く・聞く・話す)それぞれの「停滞サイン」と「やるべきこと」をチェックリスト形式で整理します。自分の課題を見える化(視覚化)し、次のステージへ進みましょう。Let’s go!

本業は、米国医療機器メーカーで働く医療翻訳者。副業は19年目になりました。英語で副業したい人にわかりやすく解説します。
なぜ英語スキルが伸びなくなったのか?
英語学習の停滞期は、多分誰にでもやってきます。基礎がある程度身についた中級者以降は、成果が数値化しづらくなり、「やってるのに伸びない」という感覚に陥りがちです。
TOEIC500点から800点まではすぐに達成できたのに、850点から900点の壁をなかなか超えられない、なんてことはよくありますよね。
停滞の原因3つ:
- 自分の弱点が見えていない
- 学習内容が目的とズレている
- 成果を測る仕組みがない
この状態を打破するには、「スキルの分解」と「見える化」が不可欠です。英語は4技能が複雑に絡み合っているため、どこでつまずいているのかを明確にすることで、改善の糸口が見えてくるはず。
英語スキルを手にしたら何をやりたいのか?何のためにこんなに頑張っているのか?少し手を休めて、真剣に見直してみることも大切です。
英語4技能の停滞サインとチェックポイント
リーディング:単語を知ってても読めない
「単語は知ってるのに、文章の意味がわからない」—これは語彙力だけでは乗り越えられない“文章の構造がわからない!”という壁です。中級者以降は、文法・語順・論理展開が複雑になり、文の骨格を見抜く力が求められます。
たとえば、5文型のどれなのかがわかるだけでも、理解のための突破口となりうるのです。5文型は基本中の基本ですが、長文になり文の構造が複雑になればなるほど、見失いがちになります。
長い文章の中で、すぐにS,V,O,Cを見つけられますか?その”it”は何を指していますか?悩んでしまうなら、少しトレーニングが必要かも知れません。
- 段落ごとの主旨を把握できるか
- 文の主語・述語・目的語がすぐに見つけられるか
- 文脈から意味を推測できるか
これらが曖昧なままだと、読解力は伸び悩みます。精読や要約トレーニングが役に立ちます。まずは、複雑な文章も5文型の品詞で分解し、主語・述語・目的語をしっかり理解しましょう。
ライティング:気が付けばいつも同じ
英語で文章を書くとき、毎回似たような言い回しになってしまう…これは「構文のレパートリー」や「語彙の知識」が不足していることが原因です。
これを克服するには、構文のレパートリーを増やすこと、単語の知識を増やすことが一番です。1つの単語から別の単語をいくつくらい言い換えられるか、類語の知識も必要になります。
- 複数の文型(SVO、SVOCなど)を使い分けられているか
- 接続詞や論理展開の語彙が自然に使えているか
- 文の長さやリズムに変化があるか
テンプレートや例文を活用しながら、構文と語彙の幅を広げることで、ライティング力は大きく伸びます。
リスニング&スピーキング:音は聞こえるのに意味がわからない
「聞こえるけど、意味がわからない」「言いたいことが口から出てこない」—これは音の処理力と語順の構成力が停滞していることが原因です。
ひと言で言うなら、音の速さに理解がついていけてない、ということです。
- ネイティブのスピードに慣れているか
- 聞き取った内容を即座に要約できるか
- 自分の言いたいことを英語で組み立てられるか
スキル別:停滞期を突破するには?
リーディング:精読+要約で構造理解を鍛える
単に多読しただけでは読解力は伸びません。停滞期には「精読」と「要約」を組み合わせることで、文構造の理解力を深めることが大切です。
- 1文ずつ主語・動詞・目的語を明確にする
- 段落ごとに要約して、論理展開を把握する
- 英語ニュースやTEDスクリプトを素材にする
たくさんの本を読んで精読してみたり、日本語→英語で要約してみたりして読解力を鍛えましょう。
おすすめサイト:
Manybooks (無料のオンラインebooks) : https://manybooks.net/
ライティング:テンプレートで構文の幅を広げる
英語には目的別の構文テンプレートが豊富にあります。意見・説明・比較など、型を使い分けることで表現力が広がります。
- ジャンル別テンプレートを収集して使ってみる
- 英語日記やSNS投稿で実践する
- 言い換え表現リストを活用する
「型に頼る」のではなく「型を使って広げる」意識が大切です。TIMEやNewsweekなどの記事をたくさん読んでみましょう。参考になる書き方がいろいろ載っています。
おすすめサイト:
TIME Magazine: “AI Is Revolutionizing Health Care. But It Can’t Replace Your Doctor”
リスニング&スピーキング:音読とシャドーイングで処理力を強化
音と意味を同時に処理する力を鍛えるには、音読とシャドーイングの練習が最適です。耳と口の連携が強化され、実践力が格段に上がります。
- ネイティブのスピードに慣れる
- 聞き取った内容を即座に要約できる
- 自分の言いたいことを英語で組み立てる
音のつながりを一つの塊として理解する練習もいいですね。リスニングには、TEDのような、ある程度まとまった長さの話を聞くことも効果的!
おすすめサイト:TED
チェックリストで“見える化”しよう
自分の英語力を客観的に把握するには、スキル別のチェックリストが有効です。読む・書く・聞く・話すの各スキルに対して「できる/できない」を自己評価できる項目を設け、改善アクションを記録しよう。
テンプレートに含めたい項目例:
- スキル別のチェック項目(例:文構造の把握、語彙の多様性)
- 改善アクションの記録欄
- 週次レビューと達成度メモ
このテンプレートを使えば、学習が“プロジェクト化”され、停滞期を乗り越える実感が得られます。
停滞期は“見える化”で突破!
英語学習の停滞期には、4技能を分解し、課題をチェックリストで見える化することで、改善すべきポイントが明確になります。改善アクションを記録し、習慣化することで、学習の再設計が可能になります。
英語力は一部のスキルだけでは伸びません。読む・書く・聞く・話すが連動してこそ、実践力が高まります。だからこそ、全体を意識しながら、自分の弱点に向き合うことが重要です。